人の気持ちに触れる
母を無事見送ることができた
「またね」
私は笑顔で手を振った
母を乗せた車が
見えなくなるまで手を振った
行ってしまったら
涙が出た
家に入ってわんわん泣いた
前日カレーを作った
最後の晩餐
いつものように食事をした
いつも通りに
母はもうこの家で暮らすことはない
それを母はまだ知らない
母を見送ったあと、
近所の方に挨拶に行った
その時に言われたんだ
「元気出すのは難しいけど
お母さん励ましてあげてね。
ぴょこりんちゃんの息子さん立派だね。
まだいいよ。
うちは子供亡くして
寂しいからね」
そうだった
数ヶ月前、
突然思い出したのは
このご夫婦の息子さんのことだった
↓
思い出したのは
やっぱり意味があったんだ。
そうだ
ご夫婦から声をかけてもらったのは
私にとってとても意味のあるものだった。
父のお骨を持って
自分の家に帰った。
義母と姫が家の前で待っていた。
早急に母の住居を
決めなければならない
私は先日会った友達が
義父母を施設に入れていると聞いていたので
ラインしてみることにした。
彼女は私のことを心配してくれた。
彼女の経験から
介護は精神的にも体力的にも
余裕がなくなり
自分らしくいられなくなる。
経験者の話は
誰の言葉よりも重みがあった。
私ははじめて彼女が大変だったことを知った。
彼女と会ったとき
私の話には触れず(旦那っちが亡くなったこと)
自分の悩みを話した彼女
なんで?
と思ってしまった。
↓
今回お互いの状況を伝えあって
わかったんだ。
彼女の力になってあげられなかったのは
私だった。
私より優しくて明るくて
一生懸命の彼女は
きっと一人で頑張りすぎてしまったんだ。
誰にも言えずに苦しんでいた。
「この前、ごめんね」
私は謝った。
彼女は「いいんだよ」と言ってくれた。
すべて繋がっている
そう
何気ない日常がつながり始めた
思っていたことが
本当に繋がっていく
人とのつながり
私はこれからも
誰かを頼って生きていくんだ
辛くても経験して
人の気持ちがわかる人間に
私はなりたい