今日が人生最後の日

大好きな旦那っちに逢いに行くその日まで。。。

長い一日~親子の会話

警察が来た。

王子には一緒にいてもらった。


事故だった。

頭を打った。

頭蓋骨が割れるほど。。。

だから、痛みは感じなかったと思う。

一瞬の出来事で

本人もわからなかったんじゃないかな。。。


話が終わると小さな待合室で

王子と2人きりになった。


王子「なんか肩重い」

私「○○くん乗ってんじゃない?」


私「酔っぱらってたのかな?

  疲れてたのかな?

  もう、何してんのよ。。。」

王子「母さん怒だよ」

私「今ここで土下座してるの見える」


王子にならそんな冗談も言えた。

長い一日~青天の霹靂

姫(娘)を呼ばなきゃ。

パパに会わせてあげなきゃ。


連れてきてもらうよう頼んだ。


旦那っちの胸に顔を寄せた。

旦那っちの匂いはしなかった。

薬の匂いがした。

頭以外はどこも怪我をしていなかった。

体の下に敷いているシーツが赤く染まっていた。

この状態で姫に会わせることはできない。

キレイにしてもらってから。。。


王子の腕にしがみついて、

死亡確認を聞いた。


部屋から出ると姫がおじいちゃんと手を繋いで

ポツンと立っていた。


「ママー!」


泣きそうな声だった。


パパのところへ連れて行った。

姫ごめんね、パパ死んじゃったよ。。。


「パパ、パパ起きてよパパ。。。」

もう目を覚ますことはないと、

わかっているのだろうか。


涙は出るけど、

頭がついていけなかった。

長い一日~よく見るドラマのワンシーン

病院には義父母と王子(息子)が

私を待っていた。


主治医が出てきた。

「脳の損傷が大きく、

 施しようが有りません」


?????


え?


「最後に会われますか?」


最後?

どういうこと?

嫌だ。

最後なんて嫌。

義母に支えてもらいながら中に入った。


頭に包帯ぐるぐる巻かれた旦那っちが

そこにいた。


ウソ。。。

ヤだよヤだよヤだよ。。。

どうしたの?

何があったの?

答えてよ。

ねぇ。。。ねぇってば。。。


手を握った。

あったかい。。。


「助けてください」

「脳の損傷が大きくて」

 それさっき聞いたよ。

「助からないんですか」

 何度聞いても同じ答えが返ってくるだけだった。



もう助からない。。。


意味がわからなかった。